この記事はアフターピルは性行為から時間が経てば経つほどアフターピルの避妊効果が薄れるのかどうかに関する疑問にお答えします
アフターピルについて次のような疑問や心配ごとがある方に向けてこの記事を書きました。
- アフターピルを飲むのが遅れて不安
- リスクのある行為をしてしまったが、いつまでに病院へいけばいいかわからない
この記事が上のような疑問に答えることで、みなさんが安心してご自分の体を守れるようになることを祈っています。
目次
アフターピルは時間が経てば効果が薄れる？
アフターピルは緊急避妊薬とも言われており、アフターピルにより避妊効果を高めるためには、早めの服用が望ましいとされています。
アフターピルは時間が経つほど避妊効果は減少する
アフターピルは、避妊に失敗した際や性被害にあった際などに服用する薬剤で、人によっては高い避妊効果が期待できます。
しかし、アフターピルを服用するまでに妊娠が成立してしまう場合もあるため、アフターピルの服用までに時間が経てば経つほど、避妊効果が減少する事がわかっています。
アフターピルは72時間以内の服用で80%の効果
アフターピルは性行為から72時間以内の服用だと、80%程度の確率で妊娠を防ぐとされ、月経が来るまで性行為を避ければ90%ほどの避妊確率です。
性行為から72時間以降の服用でも効果がないわけではなく、120時間の服用でも有効である可能性があると言われています。
しかし、迅速に正しく服用した場合でも0.7%の人が妊娠するため、100%の避妊ができない点は注意が必要です。
アフターピルは時間が過ぎても効果がある？
アフターピルは72時間や120時間という効果時間を過ぎると、避妊効果がまったくないというわけではありません。
効果時間が過ぎた後の効果に関しては個人差がありますが、服用しなかった場合よりは妊娠確率が低いといわれています。
少しでも避妊の確率を高めるためには、アフターピルはできるだけ早めの服用が望ましいとされています。
アフターピルは早めの服用が望ましい
アフターピルは早めの服用が望ましいとお伝えしました。
複数の臨床試験で早めの服用が避妊効果を高めることが示唆されています。
アフターピルはどこで手に入るの？
現在、日本でアフターピルを手に入れるのは医療機関が望ましいです。
他にも個人輸入したアフターピルを通販から入手する方法もありますが、危険性が高いと考えられています。
アフターピルは病院で処方してもらえる
医療機関で診察してもらいアフターピルを処方してもらう方法が一番おすすめできます。
対面診療であれば文字や映像ではわかりにくい情報が医師に正しく伝わるためです。
しかし、実際に病院へ行くということが高いハードルに感じる方もいるため、本当にアフターピルが必要な方に十分にいきわたっているかには疑問が残ります。
そこで近年、オンライン診療という手段が現れました。（2021年現在）
アフターピルはオンライン診療でも処方が可能
2018年に厚生労働省はオンラインによる診療によって、アフターピルの処方を認可するガイドラインを発表しました。
緊急避妊に係るオンライン診療について
「オンライン診療の適切な実施に関する指針」（平成30年３月）（令和元年7月一部改訂）において、オンライン診療で緊急避妊に係る診療を行うことについて、一定の要件に加え、産婦人科医又は厚生労働省が指定する研修を受講した医師が、初診からオンライン診療を行うことは許容されうることとしています。
病院やクリニックへ通院することなく、PCやスマホを使って予約から診察、支払いまでできるようになりました。
ビデオ会話ツールを使うなど病院によって違いはありますが、女性にとって今までより診察の敷居が下がったと言えるでしょう。
オンラインでの診察が済んだ後、アフターピルを郵送してもらうという流れになります。
アフターピルはドラッグストアや薬局では手に入らない
残念ながら、アフターピルはOTC薬ではないため、ドラッグストアでは購入はできませんし、処方せんがないと調剤薬局でも処方してくれません。
医療業界では、アフターピルが入手しやすくなるとアフターピルの乱用による危険性や、男性側の避妊の意識が薄れていってしまうのではないかと考えられており、現状ではまだドラッグストアでの販売は認められておりません。
アフターピルは通販でも購入できる？
アフターピルを通販で購入することも可能ですが、医療機関を受診することをおすすめしております。
通販での購入の場合、ほとんどのものが海外からとなりますが、購入したアフターピルが本物かどうかわかりません。アフターピルだと書かれている別の薬を購入してしまうことも考えられます。
また安全性の問題もあります。日本国内で作られた正規品と異なり、別の成分が含まれている場合や、アフターピルの成分であるホルモンの配合量が、多かったり少なかったりする場合も考えられます。
その結果、副作用などで体に悪影響が起こりかねないのです。
これらのことから通販でアフターピルを入手するのはおすすめできません。
アフターピルはどこで購入するのがおすすめ？
改めて何処でアフターピルを入手するのか。ここまで述べてきた通り、医療機関で購入するのが安全でベストとおススメしてきました。
ですので、病院を直接訪れるか、オンライン診療かというところが大きな論点と言えます。
オンライン診療が注目されることも多くなってきましたが、今まで通り病院やクリニックを訪れるやり方でも問題ありません。
現在アフターピルは正規品、後方医薬品（ジェネリック医薬品）含め数点あります。
薬によって価格に違いがあるので、前もって確認しておくといいでしょう。
病院がおすすめの方
-
- すぐにアフターピルを飲みたい
- 直接病院に出向くのが困難ではないという方
- 初診ではないので慣れているという方
- かかりつけ医がいるという方
- 女性医師がいる病院を希望する
などといった方には病院に直接来院して診療を受けることをおすすめします。
特にご自分に都合のいい時間ですぐ来院ができる病院がある場合には、アフターピルは急を要する薬ですので、来院してその場でアフターピルをもらうことをおすすめします。
オンライン診療がおすすめの方
アフターピルをもらいたいだけなのに近くにそういった病院やクリニックがない、アフターピルと知られたくないのでなるべく人に会いたくない、という場合にはオンライン診療を活用してみてはいかがでしょうか。
アフターピル処方のための診察予約は数分で済みます。オンラインなので自分の住む県内で探す必要もありません。待ち時間を気にすることもなくなりました。
ただ、どこの病院でもやっているわけでもないので、前もってチェックしておきましょう。
他にも人気の病院は予約が一杯だったりしますし、アフターピルは郵送という形になります。
つまり自分の住所より離れているところだと到着に時間がかかり、アフターピルの利点を生かせません。
この意味では特に入念なチェックが必要です。
予約→当日でのオンライン診察→支払い→アフターピル郵送の流れになります。
支払いについてはクレジットカード払いのほか、後払いサービスが選択できることが多いです。
まとめ
今回、アフターピルの時間による効果についてお話ししました。
オンライン診療の台頭など、より女性がアフターピルを入手する方法の選択肢が増えました。
以前までと異なり、若い方の考え方、性への認識も変わってきました。
しかし、妊娠やアフターピル、それに対する世間の目を恐れる部分は変わっていません。
このような慣習を変えていくのはなかなか難しいことですが、オンライン診療を始めとして、少しずつ医療は身近なものになってきています。
今回のアフターピルの記事があなたの今後に役立てば幸いです。
参考記事：
緊急避妊法の適正使用に関する指針(平成28年度改訂版)｜日本産科婦人科学会
