避妊に失敗してしまった場合でも、後から飲むことで妊娠確率を下げることができるアフターピル(緊急避妊薬)についてあなたはどのくらい知っているでしょうか。
万が一を考えて、持っておきたいと考える女性も増えました。
しかし日本ではアフターピルがまだ一般的とは言えず、どこで買うのかわからない方も少なくないのではないでしょうか?
アフターピルが欲しい方、アフターピルのことを知っておきたい方に向けて、購入方法や費用を解説します!
目次
アフターピルは薬局で買えるのか
ほとんどの場合、アフターピルが欲しいタイミングは緊急ですよね。
「コンドームが破れてしまった!」
「知識不足で中出ししてしまった…」
というような緊急事態に必要なお薬です。
薬局やドラッグストアで手軽に購入できれば便利ですが、どうでしょうか?
まずはアフターピルが、薬局で買えるのかどうか解説します。
アフターピルは薬局で買えない
結論から言うと、2023年2月現在アフターピルは薬局で購入できません。
ドラッグストアや薬店だけではなく、調剤薬局も同じです。
医師の処方せんがないと、アフターピルを手に入れることはできないのです。
このルールは日本全国共通であり、アフターピルを購入できる薬局はありません。
万が一アフターピルを販売している薬局があっても、それは違法行為です。
実際にアフターピルを処方せんなしで販売し、業務停止処分となった薬局もあります。
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アフターピルはなぜ薬局で買えないのか
アフターピルを薬局で販売できない理由は、アフターピルが「処方せん医薬品」に該当するためです。
処方せん医薬品の取り扱いについては、薬事法第49条第1項によって以下のように定められています。
薬局開設者又は医薬品の販売業者は、医師、歯科医師又は獣医師から処方せんの交付を受けた者以外の者に対して、正当な理由なく、厚生労働大臣の指定する医薬品を販売し、又は授与してはならない。
つまりアフターピルを買うためには、医師に処方せんを出してもらう必要があるということです。
他国では薬局などでアフターピルを販売しているところも少なくないため、日本でも同様にすべきと様々な動きがあります。
しかし現時点で薬局での購入はできないのです。
アフターピルは薬局で買えないがどこで購入できるのか
薬局やドラッグストアで、アフターピルを買えないことがわかりました。
つまり、アフターピル購入のためには、医療機関で受診する必要があります。
しかし医療機関の受診に抵抗がある、時間がとれないという方もいますね。
そこで、通販サイトでアフターピルを購入しようと考える方も多いようです。
アフターピルは通販サイトは購入できるのか
国内の通販サイトでアフターピルを購入することは基本的にはできません。
医師の処方せんなしにアフターピルを販売することは法律違反だからです。
またいわゆる通販サイト以外にも、個人や法人がアフターピルの販売をしていることがあります。
多くがアフターピルを個人輸入し、安値で販売しているサイトです。
個人輸入で処方せん医薬品を購入しても、自分で使用する分を買うことに限り法律違反となりませんが、販売をする場合、やはり法律違反になります。
また、フリマアプリなどの個人間取引ができるサービスでアフターピルを取引することも法律違反です。
また、そもそも個人輸入は輸送時間が長いと1ヶ月近くかかってしまうため緊急で使いたい時には意味がありません。
一般的にアフターピルを通販サイトで買うのはリスクがある
ネットでアフターピルを購入して服用するのは、基本的にはリスクが高い行為です。
個人輸入でアフターピルを買うリスク
- 本物とは限らない
- 医師の診察を受けられない
- 副作用の救済措置が受けられない
個人輸入で購入した薬は、書かれている通りの有効成分が入っているとは限りません。
アフターピルではありませんが、ED薬で偽造品が出回っていた事例も存在します。
アフターピルは作用の弱い薬ではありません。
医師の診察を受けて、正しい利用方法を指導してもらう必要があるため、処方せん医薬品となっているのです。
本物かどうかわからない薬を摂取してしまった場合、何が入っていたのかわからず迅速に治療を受けられない可能性もあります。
どうしてもネット経由で緊急避妊をしたいという方には、医療機関によるオンライン診療という選択肢も出てきていますので検討してみましょう。(2023年2月現在)
アフターピルはどこで購入するのが一番安全なのか
薬局で購入できず、通販も危険なアフターピルですが、どこでアフターピルを購入するのが良いのでしょうか。
アフターピルは病院で購入できる(処方を受けられる)
これまでお伝えした通り、アフターピルは処方せん医薬品ですので、処方を受けるには医師の処方せんが必要になります。
しかし、アフターピルは緊急性が高い薬のため、婦人科だけに限らず内科・皮膚科など様々な病院で取り扱いがあります。
万が一のために、自分の住んでいる地域でどの病院がアフターピルを出してくれるのか調べておくと安心です。
アフターピルは病院の購入が安全
個人輸入のアフターピルには、偽物など内容への不安が拭いきれません。
しかし病院で購入したアフターピルは、確実に本物です。
加えて医師のメディカルチェックと、服薬指導が受けられるため、安心して適切にアフターピルを服用できます。
また、医療機関での診療を受けるメリットとして、医師の判断に基づいてアフターピルと共に他の薬を処方してもらえることがあります。
例えば、アフターピルの処方時、一緒に吐き気止めが処方されることがあります。
アフターピル服用時に起こることのある吐き気に備えてのものです。
薬を吐いてしまうと、薬の効果が十分に得られないことがあるためです。
アフターピルはオンライン診療もできる(2023年2月現在)
どうしても病院に行けない事情がある、病院に行くのが恥ずかしいという方は、オンライン診療も検討してみましょう。
現在国内には、オンライン診療でアフターピルを処方してくれる病院が複数あります。
オンライン診療は個人輸入とは違い、処方せんを元に購入できる正規の購入方法です。
カメラ越しに医師の診察も受けられるので、不安がある方も安心ですね。
実際に病院に行くにしても、オンライン診療を受けるにしても、妊娠の可能性を感じたら早めに行動することが大切です。
アフターピルの効果は、時間が経過すると共に下がってしまうからです。
オンライン診療の場合は、即日発送してくれる病院を選びましょう。
アフターピルの費用はどのくらい?
最後に、アフターピルを購入する費用について解説します。
現在日本国内で承認されているアフターピルは、ノルレボという薬とそのジェネリック医薬品の2種類だけです。
一般的なアフターピルの値段は、以下のとおりです。
- ノルレボ:9,000~15,000円
- ノルレボのジェネリック:6,000~10,000円
※初診料・診察料含む
保険適応外の自由診療のため、病院によってアフターピルの値段は変わります。
アフターピルは購入方法によって費用は違うのか
病院によって値段が違います。
安い国内未承認のジェネリック医薬品を処方してくれる病院も存在し、その場合は費用がかなり抑えられます。
未承認薬だとしても、病院で処方してくれる薬は正規品なので安心して使用できることが多いです。
まとめ
しっかり気を付けていても、避妊に失敗してしまうことはありますね。
妊娠を望まないのであれば、アフターピルを飲むことで妊娠の確率を下げられます。
アフターピルは薬局やドラッグストアでは購入できず、病院で処方してもらう必要があります。
ネット通販などで入手できる個人輸入で購入したアフターピルは、効果が確かではないため避けた方が良いでしょう。
今はオンライン診療もあるため、以前よりも手軽にアフターピルを購入できるようになりました。
自分の身体を守るために、アフターピルの購入方法を覚えておきましょう。
参考文献:
医薬品等輸入報告書(薬監証明)の発給を要せず個人輸入可能な医薬品等の数量について
[最終更新日:2023年2月24日]