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低用量ピルは肌荒れに影響するの？
低用量ピルは毎月のつらい生理痛を和らげたり、避妊したりする場合に使われる薬です。
低用量ピルは決められた日、決まった時間に1回1錠服用することで効果が現れ、女性のホルモンバランスを整えてくれる働きがあります。
そんな低用量ピルですが、肌荒れやニキビなどの改善に効果があるという実感を持つ方が少なくないということをご存じでしょうか。
実は低用量ピルは副効果として、肌荒れの改善が知られています。
そこで今回は、低用量ピルと肌荒れの関係性について詳しく解説しています。
低用量ピルと肌荒れの関係性を理解して、低用量ピルを正しく服用しましょう。
肌荒れとホルモンの関係
男女問わず、肌荒れは深刻なトラブルです。
「生理前に突然Tラインやほっぺたに赤ニキビができた！」
なんて経験はありませんか？
肌荒れは生理前にひどくなるという人が多く、肌荒れが原因で口元や顎のあたり・おでこにニキビができて毎月嫌な思いをするという方も少なくありません。
なぜ、女性は生理前に肌荒れがひどくなってしまうのでしょうか。
肌荒れとホルモンバランス
女性の生理前の肌荒れは、ホルモンバランスが深く関係しているといわれています。
女性のからだではエストロゲン（卵胞ホルモン）とプロゲステロン（黄体ホルモン）の分泌量が生理周期に合わせて変化しています。
そして、生理前はエストロゲンの分泌量が減り、プロゲステロンの分泌量が増加します。この2種類のホルモンのバランスに肌荒れトラブルの原因があるのです。
エストロゲンは肌に潤いを与えてくれるホルモンなのですが、生理前は減少してしまうので、肌は乾燥したパサパサの状態になってしまいます。肌はその乾燥を補おうと皮脂をいっぱい出すので、肌荒れやニキビができやすい状態になってしまいます。
肌の保湿は生理に関わらず美肌には必要ですね♪
一方で、生理前に増加するプロゲステロンというホルモンは、皮脂の分泌量を増やして顔を脂っぽくします！💦
加えて肌を守ってくれている抗菌ペプチドという物質を減らしてしまうのです。
抗菌ペプチドという物質は、ニキビの原因となるアクネ菌と戦ってくれるものなので肌には必要不可欠な物質です。
したがって、このエストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスによって、生理前は肌荒れしやすい環境になっています。
加えて、月経前の肌荒れの原因は男性ホルモンの分泌過多という可能性も指摘されています。
低用量ピルとホルモンの関係
ここまでで、女性の肌荒れとホルモンバランスの関係性についてお話ししました。次は、低用量ピルとホルモンの関係性を見ていきましょう。
低用量ピルがホルモンバランスを保つ
低用量ピルは排卵をおさえ、子宮内膜の増殖もおさえてくれる薬です。
低用量ピルにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類のホルモンが含まれていますので、わかりやすく例えると女性ホルモンを飲んでいるということになります。
低用量ピルを飲むと血液中のエストロゲンとプロゲステロン濃度が高まります。すると、脳の視床下部や下垂体という部位が女性ホルモンの分泌を抑制します。
これに伴って、卵胞の発達が止まり、排卵が起きなくなるという仕組みです。また、低用量ピルは男性ホルモンであるジヒドロテストステロンにも作用して、分泌をおさえてくれます。
低用量ピルが肌荒れを改善する
低用量ピルを服用すると、人によっては肌荒れの改善を実感します。
低用量ピルは避妊薬や生理痛をおさえる薬として広く知られていますが、副効果として肌荒れにも効果を発揮することがあるのです。
軽い肌荒れなら1カ月以内、重症の肌荒れなら数カ月で改善することがあるそうです。
ではなぜ、低用量ピルは肌荒れに効果があるのでしょうか。低用量ピルが肌荒れに効く仕組みを見てみましょう。
低用量ピルで肌荒れ(ニキビ)が減る
低用量ピルを使って女性ホルモンをコントロールすると、月経前の肌荒れが軽減されることがあります。
まず低用量ピルを飲むと、先ほど紹介した通り女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌が減少します。
プロゲステロンは分泌過剰となると皮脂を分泌したり、肌を守ってくれる抗菌ペプチドという物質を減らしてしまうので、肌荒れしたと感じる原因になります。
そのプロゲステロンの分泌が減るので、肌の清潔な状態を保ちやすくなるのです。
また、低用量ピルを飲むと女性ホルモンであるエストロゲンのホルモンバランスが安定して、肌の水分を保ちやすくなり、肌荒れしにくくなります。
低用量ピルによるニキビの改善はいつから？
服用開始から2-3ヶ月と言われています。
服用してからすぐに効果が出るわけではないんですね！
きちんと毎日服用することで、2-3ヶ月の期間を通して体内のホルモンバランスが一定になり徐々にピルの効果が安定します。
体内のホルモンバランス量のスパイクが一定になることで、ニキビや肌荒れの原因となる皮脂の分泌が次第に抑制されて美肌効果が出始めます。
ですから、効果がなかなか出ないということで1ヶ月でピルの服用をストップしてしまうのはおすすめできません。
医師にきちんと相談した上で継続的なピルの服用をご検討ください！
まとめ
低用量ピルと肌荒れの関係についてまとめてきました。
女性は生理前に肌荒れがひどくなりやすく、その原因にはホルモンバランスが関与していました。
肌荒れがひどい人は低用量ピルを飲むことによってプロゲステロンの分泌をおさえられ、またエストロゲンの分泌が安定することによって肌荒れが改善することがあります。
避妊薬として知られている低用量ピルですが、副効果によって肌トラブルも改善してくれることがあるのです。肌荒れにお悩みの方は、低用量ピルの服用を検討してもよいかもしれません。
[最終更新日：2021年2月10日]
