ピルの値段・料金はどのくらいなの？ピルはどこで購入すればよいの？

低用量ピルは、卵胞ホルモン（エストロゲン）と黄体ホルモン（プロゲステロン）とよばれる2種類の女性ホルモンを配合した薬です。

ピルは定期的に服用することで高い避妊効果を発揮する避妊薬です。その他にも月経不順、PMS（月経前症候群）の改善を期待して処方されることがあります。

ここでは、気になるピルの種類や料金、購入方法をご紹介します。

低用量ピルの値段はどれくらいなの？

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低用量ピルには様々な種類がある？

低用量ピルには、ホルモンの含有量やホルモンの種類によって様々な種類があり、それぞれに特徴があります。

ホルモン含有量によるピルの種類…相性

低用量ピルには卵胞ホルモン（エストロゲン）と、黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンが含まれています。このホルモン剤を休薬期間を設けながら毎日飲み続けることで避妊効果を得るのです。

ホルモンの含有量に変化をつけることでより自然な状態の月経リズムに近づけるように作られている低用量ピルがあり、段階の数ごとにそれぞれ1相性ピル、2相性ピル、3相性ピルと呼ばれます。

1相性ピル	2相性ピル	3相性ピル
卵胞ホルモン・黄体ホルモンの含有量が1周期21錠すべて同量、同成分	卵胞ホルモン・黄体ホルモンの含有量が周期の中で2段階に分かれているもの	卵胞ホルモン・黄体ホルモンの含有量が周期の中で3段階に分かれているもの

黄体ホルモンの種類によるピルの分類…世代

卵胞ホルモン（エストロゲン）はピルの種類に関わらず同じですが、どの黄体ホルモンを含有しているかによって開発順に第1～第4世代に分かれます。

	第1世代	第2世代	第3世代	第4世代
黄体ホルモンの種類	ノルエチステロン	レボノルゲストレル	デソゲストレル	ドロスピレノン

ピル服用日数が違う「1シート21錠タイプ」と「1シート28錠タイプ」

「ホルモンが含まれる錠剤（実薬）を21日間飲む」という点は同じですが、飲み方が違います。

「21錠タイプ」：21日間実薬を飲む＋7日間休薬
「28錠タイプ」：21日間実薬を飲む＋7日間偽薬を飲む

28錠タイプは、休薬をなくすことで飲み忘れを防ぐ目的があります。

1相性の低用量ピルの値段はどれくらいなの？

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1相性ピルの種類・特徴・値段一覧

相性	世代	商品名	特徴	値段・相場	保険適用
1相性ピル	第1	・フリウェル（LD/ULD）※ ・ルナベル（LD/ULD）	・月経困難症の治療に用いられる・ULDは比較的副作用が少ない	820円/760円 1510円/1640円	〇〇
	第2	・ジェミーナ（21錠/28錠）	・月経困難症の治療に用いられる	1960円/2610円	〇
	第3	・マーベロン・ファボワール	・通常避妊の目的で用いられる	2000～3000円	× 自由診療
	第4	・ヤーズ・ヤーズフレックス	・ULDは比較的副作用が少ない・月経困難症の治療に用いられる	2020円 2350円	〇〇

　※LD:低用量　ULD:超低用量

1相性ピルの特徴

周期中のホルモン含有量が変化しないので、飲み忘れた場合の影響が比較的小さい。
周期中のホルモン含有量が変化しないので、体調に変化が起きにくい
不正出血は少ないが、悪心嘔吐などの副作用がでやすい。
避妊効果が一番高いと考える人もいる

2相性の低用量ピルの値段はどれくらい？

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2相性ピルの種類・特徴・値段一覧

相性	世代	商品名	特徴	値段・相場
2相性ピル	第1	エリオット	月経困難症の治療に用いられる	取り扱いが少なく不明

2相性ピルの特徴

1相性ピルと3相性ピルの中間の性質を持つ。
取り扱っている医療機関が少ない。

3相性の低用量ピルの値段はどれくらいなの？

　3相性ピルの種類・特徴・値段一覧

相性

世代

商品名

特徴

値段・相場

3相性ピル

第1

・シンフェーズT

・避妊目的で用いられる

2000～3000円

第2

・トリキュラー

・アンジュ

・ラベルフィーユ

・避妊目的で用いられる

2000～2500円

3相性ピルの特徴

後半になるほどホルモン含有量が増加。
自然なホルモンサイクルに近い

低用量ピルの中には保険適用のものもあるの？

月経困難症や子宮内膜症の治療の場合、保険適用でピルを処方してもらえるの？

ピルを服用する目的が子宮内膜症や月経困難症の治療の場合は、医療機関で、保険適用でピルを処方してもらえます。

月経に伴うつらい症状はもちろん、月経以外の時も腹痛や肛門痛がある、なかなか妊娠しないなどの症状が思い当たる方は、子宮内膜症や月経困難症の可能性があります。

保険適用の場合、同じ規模の病院で、同じピルを処方してもらうと、全国一律の公定価格となりますので、病院によってピルの値段が大きく変わることはありません。

子宮内膜症

本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所（卵巣、腹膜など）で増殖、剥離を繰り返す病気です。

ひどい月経痛（腹痛、腰痛、肛門痛など）が特徴で、めまいや吐き気を伴うこともあります。月経の時以外でも性交痛や下腹部痛、腰痛などがみられることもあります。

無治療のまま放置していると不妊やがんを招くことがあります。

問診、内診、超音波検査、画像検査、血液検査、腹腔鏡検査を行い、診断します。

月経困難症

月経の際に起きる病的症状のことです。

症状のうち、最も多いのは月経痛で、腹痛や腰痛のほかに、肛門痛を覚えることもあり、子宮内膜症や子宮腺筋症を合併する場合もあります。その他に、倦怠感、頭痛、吐き気、嘔吐、イライラなどがみられる場合もあります。

内診、超音波検査、画像検査、血液検査を行い、診断します。

保険適用でピルを処方してもらうにはどうすればいいの？

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婦人科やレディースクリニックなどの医療機関を訪れ、月経に伴うつらい症状や気になる症状があることを医師に伝えましょう。医師の診察や必要な検査を受け、子宮内膜症や月経困難症と診断が付けば、保険適用でピルを処方してもらうことができます。

低用量ピルにはどんな効果があるの？

低用量ピルの避妊効果はどれくらいなの？

ピルは経口避妊薬とも呼ばれており、飲み忘れなく、毎日同じ時間、確実に服用することで、高い避妊効果があると言われています。

低用量ピルには避妊以外にも効果がある？

　低用量ピルの種類によっては避妊以外の効果が期待できます。

月経痛の緩和
月経不順の改善
月経過多の改善
PMS（月経前症候群）の症状緩和
肌荒れの改善
子宮体がん、卵巣がん、大腸がんのリスクを下げる
月経日の調整ができる

など

ピルを服用することで、月経に伴う様々なマイナートラブルを回避することができます。

低用量ピルには副作用もある

ピルには以下のような副作用が認められています。

血栓症
頭痛
吐き気
胸が張る
不正出血
頭痛・下腹部痛
むくみ

など　　　　　　　　　

服用から2~3か月経ってからだが慣れることで治まってくる場合がほとんどですが、治まらない場合は医師と相談してピルの種類を変更するなどの対応をとることもあります。

低用量ピルはどこで購入できるの？

低用量ピルは市販では購入できないの？

ピルはドラッグストアや薬局で市販されていません。また、薬剤師のいる薬局でも、医師の処方箋がない限り、購入することはできません。

低用量ピルは医療機関で処方してもらえる

婦人科やレディースクリニックなどの医療機関を訪れ、医師の診察を受け、ピルを処方してもらうことができます。もしくは、オンライン診療でピルを処方してくれる医療機関もあります。

低用量ピルのオンライン診療とは？

オンライン診療は危険ではないの？

オンライン診療とは、スマートフォンやタブレットを使って、診療予約、診察、決済、処方までをオンラインで行う診療形態です。

オンライン診療では、医師が遠隔で診察をしてくれますし、処方してくれるピルも、対面診療で取り扱っているものと変わりありません。

ただしアフターピルの場合、時間を気にするお薬ですので、対面診療を受けた方が早く薬を受けれるならば対面診療を選ぶ方がよいでしょう。

しかしながら、病院に一人でいくのが苦痛だと思ったり、時間がなくてどうしても病院にいけない場合、オンライン診療という選択肢を選ぶ価値はあります。

低用量ピルをオンライン処方してもらうには？

オンライン診療に対応していて、ピルを処方してくれる医療機関を探しましょう。ネットで「オンライン診療　低用量ピル」と検索すれば、オンライン診療に対応している医療機関が出しているWebサイトが閲覧できます。（※必ずしも全てのサイトが安全というわけではありません。必ずご自身で信頼のおけるサイトかどうか確認してください。）

各医療機関のホームページなどに診療の方法やピルの値段、取り扱っているピルの種類などが掲載されてある場合もあるので、医療機関を選択する際の参考にしてみてください。

原則として、初診からオンライン診療を受けることが可能となっていますが(2021年2月現在)、子宮内膜症や月経困難症でピルを服用する場合、初診は対面診療を推奨している医療機関もあります。