目次
ピルによって眠気がおこる?改善方法を解説します!
ピルは主に避妊目的や生理痛の軽減、生理不順、月経前症候群(PMS)等に使用される薬品として女性に広く認知されています。
ピルを手に入れるには、医師の診察や処方箋が必要であったり、値段が高額なイメージがあったりと、ハードルが高いと感じる女性が多いようです。
ピルには副作用があり実際に服用するにあたっては十分な注意が必要な薬です。
今回はピルの副作用のうちでも「眠気」についての解説やその改善方法について説明していきます。
ピルによって眠気は起きるのか
ピルを実際使用するに当たり、気になる副作用の「眠気」ですが、人によっては強い眠気が起こることがあります。眠気は特に飲み始めから3ヶ月程度続くことが多いです。
特に飲み始めから1ヶ月までの薬が体になれる期間に、眠気の副作用があると答える女性が多くいます。
ピルによってなぜ眠気が起きるのか
ピルを使用した後に何故眠気が来るのかというと、それは月経時の現象として眠気が来るということが大きく関係しています。
ピルの効能を説明すると、プロゲストーゲンとエストロゲンという2種類のホルモンが作用し、体内のホルモンバランスが生理の前のような状態に近づくタイミングがあります。
生理前の状態に近づくことにより、基礎体温の上昇やホルモンバランスの変化や軽い貧血状態になることから眠気が副作用として起きることがあります。
ピルによる副作用、眠気以外にもあるのか
ピルの使用により体を生理前と同じ状態に近づけることで副作用の眠気が起きるとご説明しました。
その為、眠気以外にも生理中と同じような
- 倦怠感
- 吐き気
- 頭痛
- むくみ
などがピルによる副作用の症状として挙げられます。
また生理中の現象以外の副作用としては、稀に血栓症が起こる場合があります。血栓症とは、脳梗塞や心筋梗塞といった様に血管の中で血が固まり、血栓が出来つまってしまう状態です。
ピルの使用により、血栓症の副作用の確率が2~3倍に上がりますが、30才の女性であれば2万人にひとりしか起きない確率です。
しかし生活習慣にによっては、ピルの使用による血栓症の副作用の確率は更に変わってきます。例えば、喫煙をされている方、40代〜50代の方、BMI25以上の方などでは血栓症のリスクが高まることがわかっています。
ピルの服用の際には予期せぬ副作用を軽減させるためにも一度病院で相談をし、使用を決めることも大切です。
ピルによる眠気をどうやって改善するのか
ピルによる眠気、飲み始めにはよく起こる
ピルの使用による眠気は、飲み始めに多く起こります。その原因としては、体がピルに慣れていないことが一番です。
ピルの使用は通常毎日1錠ずつ21日間飲み、7日間の休薬期間を設ける28日のサイクルで行われ、女性の定型的な28日の生理周期を整えます。
ピル以外の薬を使用する際にも、薬が体に馴染むまで1週間以上はかかってしまうことが多くそのときに眠気などの副作用が現れてしまいます。
ピルの使用に関しても同様に、飲み始めの頃に眠気などの副作用が出ることが多くありますが、1週間から1ヶ月の間にピルが体に馴染み、眠気の服作用も次第に少なくなっていくことが多いです。
ピルによる眠気、ひどければ病院へ
ピルによる眠気は通常1ヶ月ほどで収まりますが、中にはピルを使用してから2ヶ月以上たっても眠気が副作用として起こることがあります。
ピルにも様々な種類があるので、場合によっては体に合わず副作用の眠気が出てしまいますが、薬を変えると途端に副作用の眠気が止まることがあります。
どうしても眠気の症状がひどい場合は、自分で判断せず病院に行き、自分の体と向き合って副作用を改善して行くことが大切です。
ピルは生理前の眠気に効果がある?
生理前に眠気がするメカニズム
なぜ生理前に眠気が発生するのでしょうか。 生理前により眠気が発生するのは以下の3点が原因とされます。
- 生理直前の黄体期に体を休ませようとするプロゲステロンの分泌が盛んになる
- 基礎体温が上がり体温の変動が少なくなる
- 体温が高めの状態が続く
月経前の眠気は、ホルモンや体温の状態が変化することによって起きることがあります。ピルによってホルモンバランスを整えることで月経前の眠気が改善したという実感を持つ方もいます。
ピルによって生理前の眠気は治るのか
ピルがなぜ生理前の眠気に効果があるのか
先に述べたような生理前のホルモンバランスを整えるという効果だけでなく、ピルの使用によって、生理周期が整うこと自体が、生理が来る前に十分な眠気対策を取ることにつながり、結果的には生理前の眠気に効果が出るともいえます。
生理中に眠気が強く現れる場合の改善の一環としてピルの定期的な使用も、生理前・生理中の眠気で悩む女性には効果的です。
ピルによって生理痛が改善することも
ピルには生理周期を整える以外にも、重度の月経痛などの月経困難症(PMS)の症状を改善する効果があることがわかっています。
つまり、ピルは避妊以外にも女性ホルモンのバランスを整え安定した生理周期にする事や、生理痛の改善にも効果をもたらすことのある薬です。
ピルの他にサプリメントを服用したい場合
ピルが眠気に効果があるということを解説しました。しかし、ピル以外にもサプリメントやカフェインを摂取することで眠気を抑えることが可能なことがあります。
しかし、ピルには同じタイミングで体内にあると、身体に悪影響を与える薬もあります。こういった理由で例えばC型肝炎の薬であるヴィキラックス配合錠はピルの併用することができません。
他にもピルの効果を阻害したり、反対にピルの効果を高めたりする薬もあるため、ご自身が今、実際にどの薬を服用しているかや今後服用する可能性があるかは医師に必ず伝えましょう。
まとめ
ピルによって眠気が起きるのではなく、ピルを服用することで体の状態を生理前に近づけることによって眠気が発生します。
ピルを服用することで、生理周期が改善され生活習慣が整い眠気が減るということもあります。
しかし、血栓症といった副作用が発生することもあるため喫煙者や肥満気味の方などは医師に相談して服用することが重要です。
今後、薬局でピルが購入できるようになるなど身近になっていきますのでメリット、デメリットを理解して服用するようにしましょう。
[最終更新日:2021年2月10日]